フリーランスのイラストレーター・漫画家になるには?プロの絵師が完全解説!
Update:2023/04/06 Release:2023/03/06
はじめまして。好きな絵を描いて生きている元帥といいます。
絵を描いて生きていきたい人を応援したいという想いからこのブログをつくりました。
このブログでは「フリーランスのイラストレーター・漫画家のなり方」を初心者でも分かりやすく、丁寧に解説します。最終目標は、絵を描いて生きていけるようになることです。
ここでは、大まかにレベルを設定しています。
初心者レベル:1万円の収益を得ることを目指す
副業レベル:5~10万円の収益を目指す
本業レベル:25万円(絵を描くだけで生活できるレベル)の収益を目指す
これまで社会人として働いたことはなく、専門学校卒業後フリーランスとして働いています。そんな僕でも絵の収入だけで生活できるようになりましたので、本気で努力すればみなさんも実現できると思います。
このブログでは、
・分かりやすく
・専門用語を使わないで
解説していきます
同時に初心者によくある疑問
・絵を描くだけで本当に生活できるの?
・絵を上手く描くにはどうしたらいいの?
・どうやって稼いだらいいの?
こんな疑問も、「すべて」このブログで解決していきます。
順に説明していきますので、安心してください。 すでにある程度のレベルはあるよ!って人はリンクからどうぞ!
※このブログでは、「イラスト」や「漫画」などを総称して「絵」、「イラストレーター」や「漫画家」などを総称して「絵師」と表現します。ただし、個別に説明する必要がある場合のみ、それぞれの表現を用います。
【STEP0】絵を描いてお金を稼ぐとは?
この章では、初心者が絵を描いてお金を稼ぐ前に知っておいてほしい心構えについて3つ説明します。
1つ目に、対価をもらって絵を描く人はみんなプロです。絵の上手い下手、対価の内容に関わらずです。
ここで言いたいのは、自分の絵を求めてくれている人が価値を感じられる絵を提供するという気概を持って絵を描いてくださいということです。もちろんそれだけで絵は上手くなりませんが、対価をもらって絵を描いていく上で一番重要だと思っています。
2つ目に、あなたは100点(=完璧)でない自分の絵を発信したり、稼いだりしてはいけないと思っていませんか。
それは、間違いです。
絵のクオリティを追求する気概は素晴らしいことですが、
一般人である依頼主と絵のプロであるあなたが求めるクオリティは異なるはずです。
絵で稼ぐ一歩目は依頼主が満足するクオリティが出せればいいのです。
まず初心者が目指すラインです。およそ60点の絵だと思います。
60点の絵とは何かについては、STEP1で詳しく解説します。
逆にダメな例を示すと、100点の絵を描こうとして、約束した期限までに絵が完成しない方がよくいます。
これでは、対価をもらって絵を描くというプロとしての責任を果たせていません。
気をつけることはたくさんありますが、初心者のみなさんはひとつだけ意識してください。
まずは60点の絵を描いて発信したり、稼いだりしてください。
その結果から次に必要なスキルを身につけて、また発信したり稼いだりしましょう。
3つ目に、絵を描いてお金を稼ぐときに
・絵を上手く描くこと
・お金を上手く稼ぐこと
は分離して考えないといけません。
「絵が下手だから稼げない...」本当にそれが原因でしょうか。もちろん絵のスキルが足りないことが原因であることもあります。しかし、それ以前の問題である場合が多いように感じます。
絵を描いて生活しようとしたときに、あなたの考える稼ぎ方は適切でしょうか。そこで、STEP2では稼ぎ方について詳しく解説します。
【STEP1:初心者レベル】月1万円稼いでみよう!
この章から、お金を稼ぐ際に行うべきことについて解説します。
初心者レベルでは、月1万円の収益を得ることを目指します。
月1万円稼いでみる過程で身につけて欲しいことは、3つ
- デジタルな手法で絵を描けるようになること
- 稼げる絵とは何かわかること
- 絵を描いてお金を稼ぐ感覚を身につけること
当然ですが、上記の他に画力向上は常に行なってくださいね。初心者に限らず、本業になってからも生涯学び続けていくことが重要です。
STEP1-1. デジタルな手法で絵を描けるようになろう
デジタルな手法、アナログな手法のどちらにもメリット・デメリットがあります。
しかし、僕が勧めるのはデジタルな手法一択です。
アナログな手法と比べて、時間効率が高いです。最終的に絵を描くことを本業とするために、自分の単価を上げる必要がありますが、時間効率を上げるのが効果的です。つまり、できることは最初からやっておこうというわけです。
これから絵を描き始めるのであれば、デジタルな手法で描けるようになりましょう。
STEP1-2. 稼げる絵とは何かを分かろう
あなたは「可愛い女の子」と「筋肉ムキムキのおじさん」ではどちらが需要があると思いますか。
お金を稼ぐ題材としての需要は前者が高いでしょう。
流行や時代などにより、稼げる絵の普遍的な条件はあまりありませんが、意識しておくと自分なりのものさしができるので、収益化を行う上での一つの指標になります。
ここで、僕が唯一分かる普遍的な条件について伝えます。
稼げる絵の絶対条件として、魅力的な人を描けることです。
「可愛い女の子」の絵を描くにしても、「筋肉ムキムキのおじさん」の絵を描くにしても、人が魅力的でない絵に価値は生まれづらいです。
魅力的な人を描けることがスタートラインで、絵としては60点です。これがSTEP0の解答であり、プロとしての最低限のラインになります。
そのため、初心者のうちはその時々に描ける最高に魅力的な人を描くことに全力を注いでください。
STEP1-3. 描いた絵でお金を稼ぐ感覚を身につけよう
初心者を脱するには、お金を稼ぐ経験を積むことが重要だと考えます。
絵を描くことを本業とする場合、どれだけ絵が上手くなろうと、収入にならなければ生きていけません。
その第一歩目として、クラウドソーシングを使ってお金を稼いでみるのがいいと思います。利点としては、単発で案件を受けることができます。
クラウドソーシングサイトとしては
・クラウドワークス
・ランサーズ
・ココナラ
などがあります。
僕個人の話をしますと、長期的な視野から、単発の案件よりも継続的な収入の獲得を目指していましたので、初めからSTEP2で説明する稼ぎ方を実践していました。
正直なところ稼ぎ方自体は何でもいいので、まずは絵を描いてお金を得る経験をしてみてください。
色々な経験をすることで、どのように絵を描いていきたいのか自分のスタイルが見えてきます。
【STEP2:副業レベル】継続的な収益を得よう!
このレベルでは、初心者レベルを脱して本業とは別に副業として絵を描いて収益を得る人を想定しています。
STEP1で月1万円稼げるようになったら、次はもっと大きな額を稼いでいきたいと思います。イラストを1枚かいて数万円の収入を得れたら最高ですよね。
しかし、絵を描くことを本業とする場合、安定した収益を得られるようになることがこのレベルでの目標だと考えています。
そのため、1枚で数万円の絵を描くよりも、たとえ数千円だとしても毎月継続的な収入経路を作るべきだと考えています。
STEP2-1. 継続的な収入経路を作ろう
継続的な収入経路としておすすめしたいのは、サブスクリプション形式のビジネスモデルです。
サブスクリプション形式のビジネスモデルとは、商品やサービス(ここでは絵)を所有・購入するのではなく、一定期間利用できる権利に対して料金を支払うビジネスモデルです。つまり、一度加入してもらえれば継続的な収益になりやすいため、収益の土台として有効です。
一例に、僕がどのように稼いでいるか話をしますと、サイトに定期的に追加・更新する絵を閲覧する権利と、そこから月1枚までダウンロードできる権利を合わせたものに対して料金を支払っていただいています。
サブスクリプション形式で提供できるサイトは
・pixivFANBOX
・fantia
などがあります。こちらは僕も利用させてもらっています。
STEP2-2. ファンになってもらおう
収入経路を作ることができたら、次はどのように収益を発生させるかが焦点となります。
ここでは、最終的に自分のファンになってもらい、ファンの方々に価値(=絵)を提供することを目標とします。
一例を示すと、男性・女性に関わらず、アイドルをイメージしてもらえば分かりやすいかと思います。
そのアイドルのファンの方々は、グッズなどが販売されれば購入しているイメージはありませんか。
つまり、人は自分の好きなもの(=価値)に対してお金を支払います。同様に、価値を感じられるできる絵を提供できれば収益に繋がります。
ファンになってもらう方法を順に説明します。
- 「自分が絵師であること」と「どのような絵を描く」のか知ってもらおう
- 「絵師である自分」と「自分が描く絵」を好きになってもらおう(=ファンになってもらおう)
1. 「自分が絵師であること」と「どのような絵を描く」のか知ってもらおう
ファンになってもらう第一歩として、自分が絵師であることと、どのような絵を描くのか知ってもらう必要があります。
知ってもらう方法としては、ソーシャルネットワークサービス(SNS)を活用しましょう。
また、人の目につきやすい題材を取り扱うのも重要です。
方向性にもよりますが、流行しているアニメやゲーム、いつの時代でも数多くのファンがいるアニメなどがいいでしょう。一例としては、前者であれば鬼滅の刃やウマ娘、後者であればドラゴンボールやONE PIECEなどですかね。
僕を例として説明すると、この段階の時にちょうどアズールレーンが流行していたので、そのキャラクターを描きました。描いた絵をまとめて見れるように、pixivFANBOXを利用して一括管理し、アップロードするごとにTwitterで拡散していました。
SNSで拡散することにより、自分が絵を描いていることを広く知ってもらえます。
2. 「絵師である自分」と「自分が描く絵」を好きになってもらおう(=ファンになってもらおう)
ファンになってもらう方法については具体的な例を用いて説明します。
僕の場合であれば、拡散したTwitterからpixivFANBOXにアクセスされるように導線をつくりました。
興味を持ったツイート(絵)からpixivFANBOXにアクセスしてもらうことで、それ以外の絵も合わせて見てもらうことができます。
このような機会を創出することで、この人の絵が好きだと思ってもらったり、ファンになってもらえる可能性が高くなります。
ファンになってもらえると、そこに紐づいている有料のサブスクリプションにも加入してもらいやすくなります。
僕は自分の絵を見てもらう機会を創出することでファンを増やしてきました。
しかし大事なのは、どのような方法を用いるかではなく、ファンになってもらうことです。
もちろん、僕と同様の方法を採ってもいいですし、自分なりの方法を探してもいいと思います。
繰り返しになりますが、自分の絵を好きだと言ってくれる人を増やしていきましょう。
【STEP3:本業レベル】絵を描いて生きよう!
このレベルでは、絵を描くことを本業とすることを想定しています。
本業と副業の大きな違いは以下のとおりです。
・絵を描くために割り当てられる時間(本業>副業)
・(本業とする場合)絵を描いた収益で最低限生活できるだけの収益を得る必要がある
STEP3-1. 生活基盤を整えよう
絵を描くことが副業である場合には、少なくとも本業の収入があります。副業の収益の量がが少なくても生活に直結しないため、焦燥感はあまりないでしょう。
しかし、本業とする場合、収益がないことは生活できないことに直結します。
そのため、ここでもオススメするのがサブスクリプション形式のビジネスモデルです。
STEP2で最低限生きていけるだけの収益化ができている場合には次の段階に移りましょう。
生活するには足りないけど、基盤はできているよという人は最低限の生活ができるまでSTEP2に尽力しましょう。
絵を描くことを本業とすれば絵を描く時間が増えます。ここまでできている人であればコツは掴めていると思いますので、あとは時間をかけるだけです。
しかし、別の本業を持たず、最初から絵を描くことを本業とする人もいるでしょう。僕もそうでした。
その場合は、最低限生きるためにバイトなどで必要なお金を稼ぎつつ、他の時間はすべて絵を描き、サブスクの収益化に充てましょう。
収益化ができるにつれ、バイトなどに割く時間を減らせます。そうすると、絵に充てることができる時間が増えるので、好循環が生まれてきます。ここまで到達するのは大変ですが、こうなると他のことにチャレンジする余裕も生まれるので、次の段階に移りましょう。
STEP3-2. やりたいことにチャレンジしていこう
ここからは、自分のやりたいことにチャレンジしていきましょう。そのチャレンジが成功すれば、収益は爆増するでしょう。
もちろん失敗することもあります。僕もたくさん失敗しています。
しかし、生活基盤は整っているので、失敗しても生活に影響はありません。失敗しても次のチャレンジをすればいいのです。
このレベルまでくると、何をするのがオススメということはありません。自分がしたいことをしましょう。
これだけでは無責任なので、現在僕がしていることを紹介します。
まず、2023年2月現在は漫画に注力しています。縁あってお仕事をいただけたので、漫画を描きまくっています。数年後には忙しい漫画から離れて、イラストをのんびり描きながら生活したいなぁというのが願望です。
また、絵に人生を捧げようとしている同志の力になることをしたいという想いから、行動を始めました。具体的にはこのブログが第一歩目です。誰かの役立つといいなぁ。忙しくて自分で運営はできないので、ともたか君と共同で始めました。
僕の例が役に立つかはわかりませんが、ここからはやりたいことを突き詰めていきましょう。
自分一人で何かを極めるものよし、誰かと何かを創り上げるのもよし、心の赴くままに活動しましょう。
好きなことをできることがフリーランスの絵師の最大の魅力かもしれません。
【終わりに】
ここまで読んでいただきありがとうございました。内容に難しさや厳しさを感じたかもしれません。
それを乗り越えてやっていこうと思う人もいれば、自分の理想と違ったと別の道を模索する人もいると思います。
いずれの道を選ぶとしても、このブログがその一助になれれば幸いです。
もし、僕と同じように絵に人生を捧げていきたい人がいらっしゃいましたら、一緒に頑張っていきましょう。
【おまけ】
関連した内容を以前noteにまとめています。重複した内容もありますが、気になる方がいらっしゃいましたらこちらもどうぞ。